数式がエラーとして評価される場合は指定の値を返し、それ以外の場合は数式の結果を返します。IFERROR 関数を使用すると、数式のエラーをトラップして処理できます。
書式
IFERROR(値,エラーの場合の値)
値 エラーかどうかをチェックする引数です。
エラーの場合の値 数式がエラーとして評価される場合に返す値です。評価されるエラーの種類は、#N/A、#VALUE!、#REF!、#DIV/0!、#NUM!、#NAME?、および #NULL! です。
解説
- 値またはエラーの場合の値が空のセルの場合には、空の文字列値 ("") として扱われます。
- 値が配列数式の場合には、値で指定した範囲の各セルの結果の配列が返されます。下の 2 番目の使用例を参照してください。
使用例: 通常の数式を使用した除算エラーのトラップ
使用例は空白のワークシートにコピーすると理解しやすくなります。
その方法は?
- 空白のブックまたはワークシートを作成します。
- ヘルプ トピックの使用例を選択します。
メモ
行見出しまたは列見出しは選択しないでください。
ヘルプから使用例を選択する
Ctrl
キーを押しながら C キーを押します。
- ワークシートでセル A1 を選択し、Ctrl キーを押しながら V キーを押します。
- 結果の表示と結果を返す数式の表示を切り替えるには、Ctrl キーと Shift キーを押しながら ` (アクサン グラーブ) キーを押すか、または [数式] タブの [ワークシート分析] で [数式の表示] をクリックします。
|
A |
B |
割り当て |
販売数 |
210 |
35 |
55 |
0 |
|
23 |
数式 |
説明 (計算結果) |
=IFERROR(A2/B2, "計算エラー") |
最初の引数の数式 (210 を 35 で除算) にエラーがあるかどうかをチェックし、エラーがないことを確認して、数式の結果を返します (6)。 |
=IFERROR(A3/B3, "計算エラー") |
最初の引数の数式 (55 を 0 で除算) にエラーがあるかどうかをチェックし、0 による除算のエラーがあることを確認して、エラーの場合の値を返します (計算エラー)。 |
=IFERROR(A4/B4, "計算エラー") |
最初の引数の数式 ("" を 23 で除算) にエラーがあるかどうかをチェックし、エラーがないことを確認して、数式の結果を返します (0)。 |
|
使用例: 配列数式を使用した除算エラーのトラップ
使用例は空白のワークシートにコピーすると理解しやすくなります。
|
A |
B |
C |
割り当て |
販売数 |
割合 |
210 |
35 |
=IFERROR(A2:A4/B2:B4, "計算エラー") |
55 |
0 |
|
|
23 |
|
数式 |
説明 (計算結果) |
|
=C2 |
最初の引数で、配列の先頭要素の数式 (A2/B2、つまり 210 を 35 で除算) にエラーがあるかどうかをチェックし、エラーがないことを確認して、数式の結果を返します (6)。 |
|
=C3 |
最初の引数で、配列の 2 番目の要素の数式 (A3/B3、つまり 55 を 0 で除算) にエラーがあるかどうかをチェックし、0 による除算のエラーがあることを確認して、エラーの場合の値を返します (計算エラー)。 |
|
=C4 |
最初の引数で、配列の 3 番目の要素の数式 (A4/B4、つまり "" を 23 で除算) にエラーがあるかどうかをチェックし、エラーがないことを確認して、数式の結果を返します (0)。 |
|
|
メモ この使用例の数式は、配列数式として入力する必要があります。この使用例を新規のワークシートにコピーして、セル範囲 C2:C4 を選択します。次に、F2 キーを押し、Ctrl キーと Shift キーを押しながら Enter キーを押します。